感傷的?
夜中に二時。 草木も眠る丑三つ時。 家への帰り道。 幼いときからよく通り、眺めていた川、藻川。 なにがあったというわけではないけれど、中学時代なんかは、わざわざ 家から自転車で10分ほどかけてこの川の堤防まで来て、ぼけーっと 流れ行く川を見てすごすことがあった。 久しぶりに見た景色。 しばし立ち止まり、腰かけ、川をながめる。 もう13年。 夏には、みんなで集まって花火をしたなぁ。 あいつと自転車をこいでたら、あの場所で、だれかさんのデート現場を目撃したなぁ。w 感傷的な思いに耽る。 十年以上経つのに、川の様子はあまり変わっていない。 町の状況は大分変わってきてるのに、この周りだけは、川の水のように ずっと同じ時間を保っているんじゃないかと思えるように。 変わってきたのは僕のほう。 春の日に、川の流れと土手の青葉と、 それらが自分の中に溶け込んでくるように感じていた若い日は、 どれも、自分の外側にあるように感じて。