2012年11月17日土曜日

報恩講2012 第二日目 「恩」について2

報恩講二日目。
本日の御講師も、先輩であり、上司でもある武田先生。


冒頭に「報恩講」の「報恩」について、自分がお念仏する生き方をいただいていくことが、阿弥陀如来からいただいたご恩、親鸞聖人のご恩に報いていくことになると、昨日の西先生のお話と異口同音のお示し。

二日間、違った先生から同じことを、お教えいただくと、なにかぐっとくるものがありました。



今日は、「お念仏」と「他力」についてのお話。

お聴聞して思ったことなど。

ちょうど、うちの娘さんは1歳半を迎えました。
いろんな言葉を覚え始める時期のようで、
なんとなく「ケータイ」とか、「クツシタ」とか、それらしい言葉が、口をついて出てくるようになりました。

今日は、家族のものが「たいへんだ」といったら「タイヘン、タイヘン」と言いました。


けれどもまだ肝心の言葉がでてきません。「おとうさん」「おかあさん」とはいえないのです。
妻も僕も、「おとうさん、おかあさんは?」と、早く言って欲しいなぁと、娘に呼びかけています。

おそらく、そのうちに「おとうさん」「おかあさん」らしきものを言ってくれるのではないかと期待しています。

ところで、娘が「おとうさん」「おかあさん」と言った姿について考えて見ると、
確かに、「娘が親を呼んだ姿」ではありますが、それは同時に、「親の呼んで欲しいという願いが届いた姿」でもあるわけです。

「パパ」「ママ」ではなく、「おとうさん」「おかあさん」と呼んで欲しいと、そのように呼びかけていますから、おそらくは、「おとうさん」「おかあさん」と呼んでくれるのではないかと思っています。それに反して、「パパ」「ママ」と呼ばれたら、ちょっとがっかりするかも知れません。
ただ呼んでくれ、というのではなく、「このように、私たちを呼んで欲しい」という願いが届いた姿が、娘の私たちに対する呼びかけになるのでしょう。


私たちが口にする、親鸞聖人の教えの要である「南無阿弥陀仏」の念仏も、
「私たちが阿弥陀仏という仏を呼ぶ声」であると同時に、
「南無阿弥陀仏と呼んで欲しいと願われた、仏の願いの届いた姿」、「お念仏の教えを受け止めて欲しいと、教えてくださった親鸞聖人の願いが届いた姿」であるのです。

念仏するはずのない自分が、念仏する身になっている。
自分にはあるはずのないものが、いまここにある。
そこに、しみじみ恩を感じていくことができるというのは、念仏の味わいのひとつではないかと思います。


箸や鉛筆の持ち方ひとつにしてもそう。
もしも、ちゃんとお箸や鉛筆を持てるのだとしたら、
「このように、ちゃんとお箸を持てるようになって欲しい」「鉛筆を持てるようになってほしい」というような、だれかの願いがきっとそこにはあったはず。

仏教や、浄土真宗の教えと向き合っていくということは、
別段オカルトチックなことではなく、
そんなふうに、身の回りにある、何かの思いに目を向けていけるようになることなのだろうと思うのです。

もちろん、すべてのものを汲み尽くせるわけではないので、
「すべてを汲み尽くして感謝していきましょう」ということではなく、気づいたもの以上に圧倒的に多くの気づき得ないご恩があるのだ、ということでもあるのですが。



2012年11月16日金曜日

報恩講2012 第一日目 「恩」について

自坊の報恩講法要。


先輩であり、職場の上司でもあり、いろいろとご縁の深い西先生にお取り次ぎ(ご法話)いただいた。「報恩」ということと、親鸞聖人晩年の息子・善鸞さんとの義絶(親子の縁を切った出来事)について、お話をいただいた。

 お聴聞しながら、思いだしたこと、思っていたこと、考えていたこと。

 恩ということについて。
 ある人が、「恩とは返すものではない。想うもの、嚙みしめるものだ」といわれていたのを思い出した。「返したからチャラ」という程度のものは、本当に「恩」というべきほどのものだろうか。返しても返しきれないほどのものを恩としてうけているのではないだろうか。

 そもそも、僕たちは、どれほどの「恩」を受けて今ここにあるのかということを、すべて数え上げ、知り尽くすことができるのだろうか。(もちろんできないという意味だ)

 恩とは、見えないものだ。ふとしたときに、自分にどれほどの思いが向けられていたのかを知る。どれほどの配慮の中で、ふるまいをつづけていたのかを知る。その瞬間、瞬間に知ることができず、あとから恩恵を受けていた、受け続けていたのだと知る。ということは、いまもなお、見えない、知っていない恩恵を受けている可能性があるのではないか、いや、確信的に、「受けているに違いない」といってもいいだろう。
 
 仏教を、特に真宗を考えていくと言うことは、「見えないものを見る眼を得ていくこと」ともいえるのではないかとも思う。「見えないもの」とは、オカルト的なものではなく、目に見えない、「恩」とか「願い」をどれだけ自分が受けているかということに気づかされていくことではないかと思う。
 
 もうすこし言葉を重ねれば、知り尽くすことのできないなにかに、わずかばかり気づき、気づいたものよりも圧倒的に多くの気づき得ないものの存在を知らされていく、そんなことではないかと思う。


2012年11月14日水曜日

問いと課題を持つこと

午前中の大学での講義。
受講生4名のところ、教室にいたのは1名のみ。
なにか行事ごととかさなってしまったのか!?

 発表者もこないという、尋常ならざる事態ながら、その一人の学生の、「いまさらながらなんですが、”南無阿弥陀仏”って、どういう意味があるんですか」という質問から、いろんなことを深く考えることのできた時間になりました。

 そんな中で、ふと気づいたことは、「問いをもつこと」「課題を持つこと」は学びにおいてやはりとても大事だという実感。

その学生さんの「質問」がなければ、そこまでの話をすることもなかっただろう。
その「問い」を持たなければ、どれだけおもしろい話も脈絡のないものになってしまう。
問いがあることで、深く、広い問題にコミットできるし、提示された知識が身についていくんだろうと思った。


いってみれば、あたりまえのことですが。
なんとなく、やっていてはだめだった、ということを反省した次第。

2012年11月3日土曜日

光陰如矢

時間のたつのが早い。
特に、大学の後期が始まって、一週間のルーティンに出講が入ってくると、それをこなしていくだけで、一週間の何割かが終わってしまう。

思うように仕事も、勉強も進んでおらず、たまっていく一方。
なんとかしないといけない。

自戒を込めて書いておこう。

2012年10月25日木曜日

【告知】相愛寄席(2012/11/22木)


相愛大学人文学部では、「落語文化へのいざない」(https://www.soai.ac.jp/news/news_2012_rakugo_kougi.html)という講義が一般公開で、開講されています。社会人も受講できる形式です。(受講申し込みはもう締め切られています。)

 この講義の特別編のようなかたちで、500名規模の寄席が開催されます。
 詳細は以下の通り。興味ご関心、お時間のあるかたは是非ともご応募ください。


■相愛寄席
日時:11月22日(木)18:30~
場所:相愛大学本町学舎 講堂

出演:
・桂小梅
・桂梅團治
・桂春の輔
・内海英華
・桂春團治

申し込み先
ネット:http://www.soai.ac.jp/news/news_20121122_yose.html
FAX:リンク先・添付データをご参照ください。
http://www.soai.ac.jp/news/news_20121122_yose.html




2012年10月10日水曜日

飯田線のバラード(3)

先日日曜日の帰宅ルート
「長野」~(篠ノ井線)~「岡谷」(飯田線)~「豊橋」~(新幹線)~「新大阪」~(東海道線)~「尼崎」。


長野から普通に帰ると、
長野から特急「しなの」で名古屋にでて、新幹線で大阪へというのが一般的なルートかと思います。

出発前に、帰りになにか観光などするところはないかと調べていたら、
ネットで調べ見ると、「飯田線」に乗って帰るルートを発見。

究極超人あ~るの、「飯田線のバラード」というエピソードはあまりにも有名。
これは乗って帰らない手はない!と思いつつも、スケジュール的にも結構ハード。
実際に帰るその日まで、本当にいけるのかどうか疑問をいただいていたものの、結局乗ってしまった次第。


飯田線については、以下のサイトなどに説明があります。

ウィキペディア「飯田線」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%AF%E7%94%B0%E7%B7%9A

「魅力発見 飯田線」
http://www.green.dti.ne.jp/iida/

「究極のスロートラベル」
http://iidasen.ii-s.org/


10:00
長野から、特急「しなの」で塩尻へ、そこから普通にのって飯田線の始発がでる「岡谷駅」到着。
次の飯田線の電車が出るまで、1時間20分余り。いったん途中下車で、駅からでて岡谷駅まわりを歩いてみる。駅前のビルにいくつか商店があるものの、さほど賑わいもなく。コンビニに寄った後は、駅の待合室でのんびりと待機。

12:27 飯田線の電車出発。
車両は2両。期待していたほど寂れた電車ではなく、むしろ新しくて残念。
電化されていて、窓も密閉タイプ。開けて外の空気を堪能できないことにも、出発前からちょっと落胆。駅の待合室から、「同じ目的」とおぼしき何組かも見受けられて、同様に乗車。
ガラガラでもなく、混んでいるのでもなく、ほどよい乗車率か。

「飯田」までは、田舎と、ちょっとした町が交互に見えるようなのどかな状態。
「天竜峡」を過ぎたあたりから一気に「秘境」に突入するような路線だった。
天竜川に沿って電車が走り、車窓の風景は、見応え十分。

各駅の停車時間が、1~2分程度しかなかったことは、残念。
ホームに下りて、ゆっくり写真を撮ったりする余裕などなく、文字通り乗っていることが中心になった。



2012年10月7日日曜日

飯田線のバラード(2)

18:24。無事に豊橋につきました。

12:27に岡谷駅を出発した電車は、飯田線を走りきりました。

居眠りの時間と、秘境駅や天竜川の渓流をみながらの旅は、とっぷり日が暮れて、
最後のほうは闇に包まれてしまいました。

いま、豊橋から、新幹線こだまに乗車。
名古屋に出て、のぞみにのって帰ります。長い帰り道も終わりに向かいつつあります。


飯田線のバラード(1)

昨日、友人の結婚披露宴にご招待いただき、長野にやってきました。
今朝、善光寺にお参り(見学)して、10時発の電車で帰途に。
まっすぐ・・・ではなく、ちょっと遠回りしてかえります。

飯田線とは、いいだせん~


「飯田線のバラード」you tube

「飯田線のバラード」歌詞
http://lyric.kget.jp/lyric/ug/op/


2012年10月4日木曜日

google chrome が重かったので対処方法を

Google Chrome を基本のブラウザに使っています。
軽快に動いていたものが、ここ数日どうも重く感じるようになっていました。

特にwebを閲覧している際の、画面スクロールがぎこちなくなるのが気になる状態でした。
そこで、ネットで検索して、クロームが重くなった際の対処方法を検索。

もっとも挙げられていた「キャッシュの整理(削除)」を実行すると、あっさりと軽くなりました。
「設定」→「詳細設定」→「閲覧履歴データの消去」
で管理できます。

やはり、同様の経験をした人は多いようです。


NAVERまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2131296417846775801

Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1347140538

Chromeも重くなる
http://actyway.com/3971

2012年10月1日月曜日

龍樹のショック・・・

月曜日は午前・午後と出講で、ほぼ一日が終わるスケジュール。
講義後に、龍大瀬田学舎の図書館にって、少々原稿を書くための作業をば。


午前は、「仏教の思想」
 今日は親鸞聖人の「誕生」と「出家」
 学生さんへの投げかけは「史実」と「伝承」のうち、「史実ではない伝承」の意味をどのように考えるべきなのかという私見を提示した。


午後は、真宗関連の講義。 七祖の第一「龍樹菩薩」について。

おきまりの、龍樹の出家前、「若気の至り」のエピソード(※)を紹介して、話しながらふとおもった。

 一緒に「やんちゃ」をやっていた友人が目の前で死んでしまったとき、龍樹の心境はいかばかりだったか。 若い、欲望にまかせて、それが最高の快楽だと思ったことをやっていたときに、突如訪れた友人の死。

 このショックは、もしかすると「透明人間になった」とか「後宮でやんちゃした」という特異なシチュエーションでオブラートに包まれているけれど、「人生」において突如として訪れる衝撃という意味では、一般化できる課題だったのではなかっただろうか。

 「なぜ生きているのか」、「なぜ彼は死んだのか?」
 仏教でしか答えを見いだせない問いが、友人の死によって立ち上がってきたのかもしれない。

 龍樹のエピソードが、今昔物語や、芥川龍之介がそれぞれまた取り上げている意味というのも、あらためて考えてみたい・・・と思った次第。


(※) 龍樹菩薩のエピソードとは、
 若い頃、龍樹菩薩という人物は、透明人間になる方法を得て、友人二人と一緒に、後宮の女性たちにいたずらをして過ごしていました。女性たちが妊娠し、異変に気づいた城の王族や兵隊は、粉を地面に巻いて、見えない何者かが来ても、居場所がわかるように策を練りました。
 その策を知らずにやってきた龍樹と友人たち。足跡から居場所がしられ、兵隊に攻撃されます。
友人二人は命を落とし、龍樹はなんとか逃げ延びることができました。
この出来事によって、龍樹は発心(改心?回心?)して、仏教の学問・修行をはじめ、後世に大きな影響を与える天才仏教者となりました。

鳩摩羅什『龍樹菩薩伝』に見られ、
日本では『今昔物語』に収録され、さらには芥川龍之介が『青年と死』というタイトルで小説にしています。


■龍樹について
 ウィキペディア:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BE%8D%E6%A8%B9

■芥川龍之介『青年と死』(青空文庫)
 http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/142_15207.html

 

 

2012年9月30日日曜日

台風通過中


台風17号が接近中。
昼前から、風と雨が強まりだした。境内の木々が風で大きく揺れている。
外の暗さとともに「嵐の日」を感じさせる。

明日までには、近畿を通過するようで、この様子だと明日の講義も休講になることはない。
準備もしなければと思いつつ、他の作業や、読みたい本に頭が移る。

今から少々、勉強モードと宣言して、作業に入ります。


【気になる本】 
 担当している業務に関連して、書籍の電子化・アーカイブ関連の本を読んでいて、その一冊。
 関連書籍を読むほどに、「電子化」とか、クラウド利用の意味を考え、興味がます。

 ちょっと手を伸ばせばいろいろとできることがあるのに、と思いつつ個人として動き始めるのは、だいぶん先になりそうではあるが・・・。




 ※ アマゾンの法人税問題を考慮して、最近は、「セブンネット」を積極的に使っています。そのため、リンクもセブンネット。
 ※といいつつ、アマゾンも利用しているのですが・・・。

朝型生活に移行?

【アレルギー?】
ここ数日、目と鼻の調子がいまいち。
春先の花粉症のような状況。
 秋にも、イネとブタクサのアレルギーを少々持っているので、
おそらくそれが出てきたのではないかとおもう。

【朝型生活】
いつもよりちょっと早起きの生活が数日続く。
逆に夜、起きていられない。

朝の方が、あたまの回転が断然いい。
にもかかわらず、朝の時間が有効に使えない。
休日には、娘のお世話もあるし。

というわけで、朝の数時間を前倒しで起きるのは有効。

【ブログ】
諸事情から、ムーバブルタイプ(Movable type)によるサイト作成を試行中。
ブログとホームページのつくりかたもわかりましたが、
そちらへの将来的な引っ越しも考えています。
2.00が、小数点以下をぶっ飛ばして、3.00になるかもしれません。

など。

2012年9月29日土曜日

【作業記録】 ライブドアブログからブロガーへの引っ越し(エクスポートとインポート)


■ライブドアブログのエクスポート

 (1)ライブドアブログの有料版(315円)を申し込む
  これまでは、無料版を使用。
  無料版では、エクスポート機能がないため、エクスポート利用のために有料申し込み。
  即時に有料アカウントに移行される。

 (2)マイページの「ブログ設定」→「書き出し・製本」をクリックし、所設定を確認の上、エクスポート。
  ムーバブルタイブの形式で、テキストファイルがはき出される。

■データの形式変換
 bloggerは、「XML形式」のデータを要求するため、データの変換作業が必要。
 
 (1)日付の形式を24時間表示から、12時間表示へ変更する・
  ※この作業を行わないと、bloggerにインポートした際、ブログ記事の日付データがすべて、インポートした時刻で表示されてしまう。

 ・以下のサイトを利用させていただき、日付データを変換した。
  http://programming.kuribo.info/2012/05/blogger-movabletype.html


 (2)データ形式をテキストデータからXMLデータに変換。
  
 ・変換前の注意事項
  テキストデータの形式を「UTF-8」にしておく。
  他の形式だと、読み込めない場合あり。

 ・以下のサイトを利用して、データ形式をXMLに変換。
 http://movabletype2blogger.appspot.com/

■bloggerへのインポート

 (1)ブログの管理画面から「設定」→「その他」→「ブログをインポート」をクリックし、インポート作業。


■bloggerでの諸作業

 (1)インポートしたブログ記事に問題がないか、チェック。
  ※とくに注意すべきは、日付。上記のように、表示形式に問題があると、すべてインポートした時刻が表示されてしまう。

 (2) インポートしたブログは、「インポート」の箇所にまとめられているため、記事を確認の上、「公開」に変更する作業を行う。

 だいたい、以上。

 
問題点:
 ・旧ブログ記事の画像データは、ライブドアのアドレスに直リンクが張られている。
  そのため、ライブドアのアカウントが削除されると、画像が見られなくなる
  引っ越しするにしても、この作業はいちいち手作業になる模様・・・。



【更新履歴】「インポート」

しばらく捨て置かれていましたが、
「ぶつぶついうねん」の旧ブログの記事を、このver.2.00にインポートすることができました。

一気に記事数が増えましたが、これで過去のものも見ていただくことができます。
昔書きなぐったものですので、恥ずかしいものもたくさんありますが、
とりあえず、これらも自分が経巡ってきた記録ということで。

更新頻度

最近、フェイスブックやらに書き込むことが多く、
ブログの更新は、相変わらずに滞っております。
恒例の月一更新。


ところが、世の中には、ほぼ毎日ちゃんと更新されている人もいるもので・・・
読み返すと、定期的に文章を書くことの大切さを感じてしまいます。



2012年9月28日金曜日

NHK文化センター 歎異抄がひとまわり

2009年の4月から始まったNHK文化センターの歎異抄の講座。
前任の先生から引き継いで、3年半。
毎月一回、第四金曜日に神戸と大阪で、講座を担当させていただいた。

怠惰で至らない点が多々あり、
ついつい難解な方へ行ってしまいがちになったり、
受講生の方には聞きづらかったところも多かったのではなかったか、など
反省は尽きない。

ただ、なんとか一応最後まで目を通すことができた。

読んでいるうちに、あるいは講座で話しているうちに、
いつも新しい発見があって、
本当にいろんなことに気づかせてもらえる毎月だった。

講座でも触れたけれど、三年半についてひとまずお礼をいいたい。
そして、最後まで(とりあえずではあるけれど)目を通せたこと、
受講者のみなさんと読めたことに、ホッとしている。

来月からは、また序文から読み返す。
(※最初からずっと聞いてくださっているひともいれば、途中から参加された方もいるので、またニーズがあった)


二週目なので、今よりはちょっとましになっているかも知れない、
密度があがっているかもしれない、というほのかな期待を添えて、
また来月からよろしくお願いします。

2012年8月16日木曜日

釈徹宗『親鸞の教えと歎異抄 図解でやさしくわかる』

釈徹宗『親鸞の教えと歎異抄 図解でやさしくわかる』

こんなの出ていたのを知りませんでした。
広告で知りました。
でもって、注文しました。

到着を待ちます。

万年筆

ひさびさの休日。
自宅にてのんびりとすごす。

午後から、妻子とお茶を飲む。
帰り、西宮ガーデンズで懸案だった「万年筆」を物色。
万年筆の割には、非常にお手頃なお値段でいいものがあったので、インクと一緒に購入。

これで、お手紙・お葉書などを書くのです。



2012年6月28日木曜日

睡眠と議論

ここ数日、少しばかり睡眠が不足していたのを補い中。
というか、ちょっといつもより寝たら快調で、「あぁ、寝不足だったのか」と自覚した次第。やはり、睡眠は大事。

 睡眠が増えたせいか、そういうスケジュールだったのか、ここ2~3日、頭を結構刺激してくれている議論に立ち会っているように思う。

・論註のこと。
・フリーマガジン編集のこと。
・慈悲はどっからくるのか。
 →性善説と性悪説とか
・初学者(学生)の疑問と、実はわかっていなかった点。
 →先生はおいてけぼりにするところでした。

いずれも、余韻が残っていて、あとから「あぁ、そうだ!」などと気づくことがある。これは、いい刺激を受けた証拠。


さぁ、体も頭も使おう!

2012年6月25日月曜日

泣く子を見て


娘が泣き止まない。母親と離れると、ずっと泣きっぱなし。
あんまり、やかましいので、かえって感心してしまった。

こんなに、悲しい、寂しいって思えるってすごいなぁ。
本当ならば、これくらい泣いて、
悲しむべきこと、寂しいことがあるんじゃないかな。

大人になると、感情をコントロールして、泣かない、悲しまない、寂しがらないように生きているんじゃないかな、ってふと思った。

赤ん坊のほうが、正直に気持ちを素直にだして生きているんではないかなと。
いつのまにか、感情にフタをして、暮らしてきたんじゃないかなぁと、我が身を振り返る。


………

昨夜の出来事。
フェイスブックにも投稿したところ、好評いただいたようなので、忘れないようにこちらにも転載。



2012年6月23日土曜日

保険料の計算


ちょっとしたきっかけがあり、あらためて健康保険料の計算をしました。

(尼崎の国民健康保険料の計算ページ)
http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/kokuho/kokuho_sikumi/067keisan.html

我が家は、父を世帯主として、
父/母/自分/妻/娘 で世帯が構成されています。

可能性として、
父母の世帯と我々夫婦の世帯を分けることも考えられますが、
そんなことをした日には、保険料をほぼ倍払わねばならなくなるようです。

びっくりするような金額になりました。
家族はやはり、まとまっていたほうが、いいということなのでしょう。

2012年6月17日日曜日

はじめてのおでかけ

おくさまの調子がいまひとつだったこともあって、
娘と二人で、ちょっとした買い物を済ませに、近くの百貨店まで。

行き帰りも含めて3時間。
実は、初めての二人っきりのお買い物タイム。

食料品売り場などでは、ズボンの裾にくっついておどおどしていたのに、
子供用品売り場にいくと、お店のお姉さんになつき出し、
お姉さんのポーチをあけたり、ボールペンを取ろうとしたり、
通路をわたって、ひとりでおもちゃで遊びに行ってしまったり。

ともかくまぁ、ぐずることもなく、
お父さんをへとへとに疲れさせることもなく。

たいしたことは、な~んにもなく、
無事に帰り着く。

まぁ、二人っきりでおでかけができたということで、ヨシ。


2012年5月22日火曜日

日食と降誕会

5月21日は、浄土真宗の宗祖・親鸞聖人のお誕生日。降誕会。
 今年はそれ以上に、金環日食が話題。

 家人は、かなり前から日食の観測用のグラスを準備し、非常に楽しみにしていた模様。前の月食も、見上げては、「すごい、すごい」とのたまわっていたので、どうやら意外と天体ショー的なものは、お好みのご様子。といいつつ、僕もグラスを拝借して観測。とりあえず、これで、一通り「日食は見た」といえる。

 午前中は、平常の法務(月参り)をして、
 午後からは自坊にて、降誕会法要。

 降誕会に際して、親鸞聖人について少し。
 最近、親鸞聖人のことについて話すときに、「親鸞聖人は成功者ではなかった」といえるのではないかということを考える。

 29才の時には、20年間の重ねてきた修行に挫折し山を下りる。この人は!と思えた法然上人のもとでの勉強は、弾圧による流罪という思っても見ない形で幕を閉じ、師匠との別れが訪れる。晩年は穏やかかというと、そうではなく、自分の息子の背信によって泣く泣く親子の縁を切らねばらならないという経験もする。
 親鸞聖人の人生を語っていくとき、それは「苦難を経験し、苦悩のなかで生き続けた人生」といえるんじゃなかろうか。そして、それは「浄土真宗」という仏教を考えるときに、非常に示唆深い投げかけをしてくれるのではなかろうか。
 仏教を聞いていくということは「成功する」ということではないということ。浄土真宗がもっとも手本にすべき仏教者である、宗祖の親鸞聖人は「成功」していなかったのだから。 人生において、「成功」をもとめるならば、違う方法を探し、違う教えを聞かないといけない。
 しかし、僕たちの人生は、ほとんどの場合「成功」ではなくて、「苦難」だ。求めるものは手に入らないし、自分の体でさえも思い通りにならない。愛する人との別れを経験し、苦しい憎しみを捨てることのできないことだってある。
 だからこそ、親鸞聖人の人生は、僕らの問いをたずねるにふさわしいのではなかろうか。
 いかに成功するのか?ではなく、いかにこの苦しみを抱えて、生きていくことができるのか。われわれと同じように「苦難」を抱えて生きられた親鸞聖人だからこそ、問えるものがそこにはあるのではないかと思う。
 
 今日(もう昨日)は降誕会。親鸞聖人という、一人の仏教者の誕生日(とされる日)だった。





2012年5月20日日曜日

120520の記録

連日の書き込み。

今日のスケジュール。
午前:法務(月参り)
午後:溝掃除。本堂掃除。降誕会準備など。

明日は、金環日食。そして、親鸞聖人のお誕生日、降誕会。

2012年5月19日土曜日

柿の木

ひさかたぶりの更新。

すっかり緑が増えています。
境内の柿の木。先日、往生した祖母が子どもの時にはもうたくさんの実をつけていたというので、おそらく樹齢100年以上かと思われます。
近年、カビなどで上のほうが朽ちてきて、枯れてきて、実も殆どつけなくなりました。
そのため、植木屋さんが手入れに入る度に、切られて、切られて・・・・。
多分もうだめだな・・・と思っていたら、今年になって、今までなかったくらい、新しい枝だがどんどん、どんどん。
よく見ると、今日は、花が咲いていました!
柿の花。 生まれたときからある柿の木だけれど、初めて見たかも知れません。

携帯で写真を撮りました。


  



2012年4月1日日曜日

寄席の告知で

3/31終日家にて過ごす。

来週の「はなまつり」行事の告知。
メールなどで知人に送る。

しばらくお会いしていなかった、知人・友人にもお送りする。
どうされているのかな?と思った方も、
なんと韓国の大学で仏教系の研究所の研究員に着任されていて、
うれし、びっくり。

またお返事を書こう。

2012年3月31日土曜日

受講生のみなさまのお声

例の如く、というのは情けない事ながら、久しぶりの更新。

今日(すでに昨日)30日金曜日は、NHK文化センターに出講。
大阪での受講生の方が、ブログについてコメントして下さって、「更新していませんね」とのこと。

見ていただいているのに、更新されていないというのは申し訳ないこと。
そういう「見ているよ」というレスポンスが、こういう更新の何よりのモチベーションになるのです、
ということで、いまさらながらの更新。

今日は『歎異抄』は17条。辺地往生をするものはついには地獄に行くのだ、という義についての一条。
 親鸞聖人にとって、「疑心を抱えながらも辺地に往生する」ということは、「懲罰的な、救いからもれた往生」という意味ではなく、「救いからもれようとしているものをも救う」という意味―すなわち慈悲の顕現としての意味があったのではないかというようなことを考えつつ読む。

 とはいえ、仏教の枠内での議論に終始してしまうことが多く、身近なところに引きつけてまで考える余裕が少なく、受講者の人には、聞いていてちょっと負担の大きな内容になってしまったのではないかと反省。

 今回で36回目。ちょうど丸3年になったところ。
 次回18条やって、後序。
 いよいよ最終局面である。

2012年2月25日土曜日

法務と告知と断念。

午前中はお参り。
月参りのほかに、
おうちの建て替えに伴ってお仏壇の御遷座のお勤めと、
おばあさんの49日の法要をお勤めのおうちにお参り。

ふとしたことから仏教のお話をさせてもらうと、
何か琴線に触れられたような反応。
急いでいたので、ゆっくりお話しできなかったのが残念。

午後は、4月7日(土)の「はなまつり」関連のチラシが印刷会社から届いたので、
仕分けと、関係各所へ宣伝(張り出し)してもらうお願いへ。
お願い先は、例年の如く、
近所の商店街のお店などなど。
いつもありがとうございます。

実は、今日は大阪梅田のNHKカルチャーセンターで
中江有里さんの講演を聞きに行こうと予約を入れていたのだけれど、
これら準備や配布などのスケジュール上の都合で断念。
朝、よみうりテレビの番組(生放送)に出られていたので、今日は大阪でのスケジュールの様子。
うーんテレビで見てしまうと、見に行けなかったのが残念。


2012年2月22日水曜日

工藤啓(NPO法人育て上げネット理事長)『NPOで働く』

というわけで、先週読んだ本の2冊目





若者の就労支援の活動をしているNPO法人の理事長。
育て上げネットの立ち上げ、活動について書かれた本。

「本書では、NPOとはどんな組織なのか。NPOで働くとはどういうことなのかについて育て上げネットを例にして紹介していきたい」(5頁)との言葉通り、その立ち上げ~活動、関わる人や想いが紹介されている。





2012年2月20日月曜日

宮入賢一郎/森田真佐男『図解NPO法人のつくり方・運営のしかた』



宮入賢一郎/森田真佐男『図解NPO法人のつくり方・運営のしかた』

今週はNPO法人、社会起業家の本を3冊読んだ。
どれも、余り時間をかけずに読み終えることができた。
これはその一冊。

寄席開催の準備などしている内に、ふと手にとって購入したもの。
活動のあり方や展開を考えている内に、必要性を感じたと言うべきか。

この本は、NPO法人とは何かということから、非営利とは何か、団体を立ち上げる際の留意事項やプラン、段取りまで懇切に書いてくれている。

NPO法人を立ち上げて運営しようなどということは思ってないけれど、
いろいろと動いていく上で、参考になると思われること多々。
また、NPO法人がどのような仕組みで運営されて動かされているのかということも
知ることができる。





法務と買い物と会議

19日(日)
午前中は、月参り。比較的少ない件数であったので、一件、一件ゆったりとお話しさせていただく時間が取れる。やはり、お坊さんはいそがしくてはいけない。

午後は、妻子を連れてショッピングセンターで日用品などの買い物。
とはいえ、僕のほうは何も買わずに見ただけで帰宅。

夕刻、「フリースタイルな僧侶たち」の会議に参加するため、京都に。
取材のカメラもあるなかで、種々の議論。山盛りの議題。
でも、議論する中で、思っても見ない視点や問いが投げかけられ、考えながら思索が深まる。
問いが問われる刺激的な場所。
あの場では、「ああいう言い方」で言葉にしたけれど、もっと適切な言い方があったのではないか、
こういう言葉のほうが良かったのではないかと反芻すること多々。
議論・対話は尽きず、結局終電で帰宅。

シャワーを浴びて今。

しかし、刺激的すぎて、少々興奮して眠気がこの時間になっても訪れない。

2012年2月19日日曜日

4月7日の行事の告知

慌ただしく過ぎていく日常。
気がつけば、もう2月も半分を過ぎてしまっていました。

さて、今年は4月7日にはなまつりと、寄席の企画を立てています。
今日は、西正寺のホームページに告知を出しました。
http://seikouzan.blogspot.com/2012/02/blog-post.html

チラシはいま印刷業者さんで印刷されています。
はなまつりのチラシは1000枚、
寄席のチラシは、2000枚印刷しました。
チラシが届いたら、がんばって告知して回るぞー。

ご協力よろしくお願いします。

2012年2月12日日曜日

商店街にあった、散髪屋さんの風景

朝、カミソリでひげを剃っていて、ふと幼い頃に行っていた散髪屋さんの風景を思い出した。
いつも、そこで髪を切って、カミソリを当ててもらっていた。
物心ついたときから、ずっとその散髪屋さんで髪を切っていたけれど、
引っ越しされてしまって、いまはもうない。

そこでは、いつも小さなテレビがついていて、土日は競馬中継がずっとかかっていた。
きっと競馬が好きだったんだろうと思う。電話で馬券も買ってはったように思う。
そんな風景を、ふと思い出したわけです。


その散髪屋さんが引っ越したあと、行くようになった美容室では、
競馬中継なんか、かかっていない。
ちゃんと「仕事」として、髪を切り、整えてくれる環境が作られている。
もちろん「職場」であるわけであるから、当然なのかも知れないけれど。


その「散髪屋さん」と、「美容室」を対照的に思い出したとき、
ああ、散髪屋さんは、散髪屋さんの日常の生活のなかで髪を切ってもらう場所だったんだなぁと、思ったわけで。
なんか昭和だなぁと、ノスタルジックに思い出したわけで。

2012年2月3日金曜日

大阪市立図書館の電子書籍サービス

これは、なかなかの充実ぶり。
特に、国史大系があるのは、アツいかと。

これらが、電子書籍で閲覧できるとなれば、
利用者申請しにいかない手はありません。


近いうちに、行きたいと思う。

大阪の行政はなにかと話題ですが、
こちらがわの予算とか事業は、削らずにすすめてもらいたいと思う次第。


http://www.oml.city.osaka.jp/net/eblist.html

2012年1月30日月曜日

2012年度 後期の期末テスト

忙しいので、ブログはなかなか更新できません。
ブログを更新する暇があれば、「○○の作業を仕上げる時間を確保しろ」という内なる声も聞こえてきそう。


今日は、学年末のテスト。
これで一年度の講義も終わりかというと、ほっとするような、寂しいような感じ。
受講してくれたみなさんに、十分なことができたか、というと申し訳なさもあるところ。
「この反省は来年に生かします」はこっちの都合。
受講しているみなさんは、一回こっきりの一年なのだから。


午前の講義については、大急ぎでテスト結果の採点をしています。
できるだけ、仕事を片付けて、抱えているものをちょっとずつでも、減らしていかねば・・・。


2012年1月23日月曜日

恩師

先週の夕食会。
ふとしたことから、恩師の話になった。
あとから思い返すと、ちょっと熱くなって、話しすぎていたように思う。

ついつい、次々といろいろな事が思い出されてきてしまった。
先生について感じたこと、学ばされたことが、
今の自分の底辺として、考える際の根っこになっているのだなぁと、
露呈されてしまったようでもある。

2012年1月13日金曜日

宮崎市定著(砺波護編)『中国史の名君と宰相』


できるだけ読んでおきたいと思う碩学、宮崎市定先生。
エッセイと論考が合わせて編集されている。

皇帝や、古代の有名な人物についてはある程度知っているので読めますが、
明・清の官僚については、全くの未知。初めて聞く名前で、これからまた、次にいつお目にかかるのだろうと思いながらの読書。


決して簡単ではない本。
でも、碩学ってこういう文章書くんだな~ってのに触れる意味で、いい時間。
ということで、ご勘弁をば。


あけてだいぶ経ちましたが

2012年になりました。
いかがおすごしでしょうか。 気がつけばもう半月近くが経っているというこのごろ。
半月といえば、一年はもう 1/24(24分の1)過ぎたということか。
パーセントに直すと、4パーセントくらいか。

あっというに今年もすぎさってしまいそうなスタートを切っています。
溜まっている仕事もたくさん。 
新しく引きうけた仕事も、わりとたくさん。

早い内から、ちょっとづつ片付けないといけないと、気持ちを新たにしているところ。

今年もよろしくお願いします。

「宗教的な救い」とはなにか?

・先週は宮崎先生と対談でした  先週の土曜日 4月13日の午後は、相愛大学の企画で、宮崎哲弥先生の講義にゲストスピーカー・対談相手として、登壇させていただく機会を得ました。  以前このブログでもご案内していたこちらです。  【登壇情報】宮崎哲弥先生と対談します。 https://...