【セクシュアリティ、LGBTに関する研修、講演ありました】
先週6/15~17の2泊3日、浄土真宗本願寺派関係学校の研修会がありました。 こちらは、全国の浄土真宗本願寺派の関係学校(私立の小学校、中学校、高校、大学)の教員が対象で、年に一回人権関係のことがらをテーマに研修合宿をするというものです。
今年度のテーマがLGBTに関するものということで、事務局からの依頼をうけて、全体のプログラムと講師選定・依頼に関わるコーディネートをさせていただき、会にオブザーバーとして参加しました。
3日間のプログラムは、
・セクシュアリティ、LGBTについての概論
・カミングアウト、アウティング、クローゼットについて
・学校現場の当事者教員、当事者生徒の思い
・トランスジェンダー(FtM当事者)と保護者の声
・同性愛カップル当事者の思い
・MtF当事者の経験と、性別変更について
等々 たくさんの当事者の声を直接聞いていただく場となりました。 話の中で感動した様子を示して下さる先生、終わった後もゲスト講師に質問を重ねる先生、食事や移動の間にも、テーマに関する話や、意見交換は絶えず、とてもいい意味で刺激を受け続けて頂いたような3日間となっていたように思います。
各学校に持ち帰って具体的に取り組みを進めていくという思いと声もたくさん頂きました。
思えば、数年前は、セクシュアリティやLGBTに関することを話題にしていたら「話題を変えようか」と、話を避けられるようなことがあったり、あるいは職場でも「取り組みましょう」と提言していても、人材や予算といったリソースの問題から、組織・チームとしての取り組みは叶わず、個人での対応となったことがありました。そういったことを思い返すと、歴史ある全国組織のあつまりで、3日間にわたって取り上げられるテーマになったこと、堂々と話を見聞きし、語り合える場がおこったことに、そして、そこにこういう形で関わることができたことに、個人としては、とても感慨深い思いで立ち会っていました。
いろいろと慌ただしい中の準備で、事務局のみなさんには急なお願いにも対応いただいていたこと本当に感謝です。
個人としても改めていい経験ができた3日間でした。これからまた新しい動きが始まる契機に立ち会ったような思いです。
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【結局、人と人、なのだなぁ】
先に投稿した研修会のコーディネートをした時の話。
プログラム設計をして、事務局や会議に説明するときには、「ゲイ当事者の声」とか、「トランスジェンダーの経験を聞くのだ」とか、その属性でそれぞれの経験を聞かせてもらうんですよ~と説明していました。
ところが、実際に話・講演を聞いている時には、「ゲイ」とか「トランスジェンダー」といった一般名詞ではなくって、「○○さん」といった講師の固有名詞の方が明らかに自分の中では大きくなっていたことが印象的でした。
もちろん、自分にとっては、講演以前からの知人・友人であったということも無関係ではないのかも知れません。でも、結局人と向き合うとか、「人権課題」とかって言われていることって、そうなのかもしれないなぁという気づきでもありました。
つまり、その人が抱える属性や、所属というところに課題があるのかもしれません、それ独特の悩みや苦しみももちろんあるのかもしれません。でも、それを抱えているのは、目の前にいる、具体的な名前と顔のある人ー「○○○○さん」というありかたで、一般名詞としての「ゲイ」とか「トランスジェンダー」ではないのだろう、ということ。
実際に、「ゲイだから○○」とか「トランスだから○○」という十把一絡げな対応ではなくって、「○○さんはどうしたいの?」とか「○○さんはどうおもうの?」という、その目の前の人や、実際にそこにいる人・人たちの声を拾うことでしか、具体的な問題はよりよい解決の方法がないように、問題となるのは、属性ではなく、それぞれの個別的なあり方、個人的な思いなんだろうと思うのです。
これは、セクシュアリティ、セクシュアルマイノリティの問題だけではなく、他の多くの問題、僕たちが抱える地域課題や社会課題、個人的なトラブルなんかにも当てはめて理解することができるだろうと思います。
もちろん、全体的な(属性を意識した)対応、対策が必要なのは当然なのですが、最終的には、「あなたはどうしたい?」「○○さんはどうしたい?」という、目の前の人の思いや考えを聞いて、やりとりするところに向かわないといけないよね、ということに改めて強く思う気づきがたくさんありました。
2017年6月21日水曜日
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