『月をさすゆび』
一時期話題になっていたので、気になっていたのですが、ふっと読み始め、さらには人に紹介しようと古本で購入してしまいました。
このタイトルは、仏教では有名な例え「指月のたとえ」(月を指すを指を見ていては、月を目にすることはできない。仏教のさとりも、さとりを示す「ことば」に拘泥するのではなくその言葉がさす「さとり」を見なければならないというもの)からつけられています。
「関東仏教学院」という架空だが、関係者にはどこかわかる 仏教の専門学校が舞台のものがたり。「浄土真宗」の僧侶になるべく、勉強をしている4人の若者がメインに描かれています。
実際に「あるある」とうなづけることがおおい浄土真宗の僧侶を目指す若者のお話なのです。築地本願寺は出てきます。通う学校のモデルは、「東京仏教学院」であるこということは、すぐにわかります。
物語りの終盤には、得度習礼(出家するための10日間の合宿研修)の場面では、もうあの「西山別院だ!」と関係者ならばすぐにわかるほどの写実的な表現になっています。
一部「ああ、ちょっとちがうんだけれどな」というところもありますが(例えば、法話の内容や、法話で拍手が起こるなど)、それを差し引いても 僧侶の学習についてリアルなマンガで表されたレアな作品ではないかと思います。
近いうちに、「さんとしょ」(http://saishoji.net/archives/1132)の西正寺の棚に並べに行きたいと思っています。
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