昨日の研究所の朝礼。
先輩が当番。お盆参りでこんなことがあったとお話しされた。
とあるおうちで、(お経の)お勤めが終わった後、御門徒さんがこんな話をされたとか。
御門徒:「若院さん、(地元に)帰ってこられたら、土日に法座をしないと行けませんよ」
先輩:「やはり、お休みの日でないとお参り来られないですよね」
御門徒:「それもあるけれど、平日に法座をしたら、家にだれもいないでしょ。家にいないと、その家の人が、おじいさんおばあさんがお参りに行っていても、そのことを知らないかもしれない。日曜日なら、家族の人が家にいて、その人がお参りに行って,帰ってくる姿を見ている。平日だと、せっかくお参りされていても、家の人が「その人がお参りをしている」ということさえ、知らないかもしれない。」
大切にお参りされていても、その大切にしていると言うことが伝わらないかもしれない。
あるいは、直接お参りに来られなかったとしても、家の人がお参りに足繁く通われている姿を見て、後のものがその姿から学ぶ者があるということを教えられた気持ちになる。
御門徒:「お葬式の時に、父・母が亡くなったらみんな涙を流している。大切な人が大切にしていたことであれば、後の者も大切にするはず。」
先輩は、家に帰って、父のご住職とこの話をして、日曜の法座について話をしたそうです。
お参りに来る人だけではなく、お参りに来ていない人さえも、視野に入れた尊い示唆に満ちた話だと思った。
2010年8月20日金曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
「宗教」・「カルト」を扱う講義をするので
今日の龍谷大学文学部で担当している「伝道学特殊講義」(学部3・4回生対象)は、講義で指定しているテキスト 『基礎ゼミ宗教学(第2版)』 。今回は、第9章の「カルト問題」にどう向き合うか?―カルト、偽装勧誘、マインド・コントロール」を扱う予定。 数年前に大阪大学が、大学としてのカ...
-
非常勤講師としてお世話になっている相愛大学で、以下の講演会があります。 第一回のゲストスピーカーとして、登壇させていただくことになりました。 (添え物なので、ちょろっとです。) ご期待にそえるかどうかわかりませんが、 お寺での活動や、宮崎先生がお話しされたことなどから、対談をさせ...
-
◎ 答えずらい質問 よく聞かれる質問に、「お布施はどれほどしたらいいですか?」と聞かれる。 この質問に具体的にこたえられるお寺・僧侶もいらっしゃる。あるいは、ホームページ等に明示的に書かれていることもある。 しかし、正直言って、なかなか具体的にどれだけしてくださいとは答え...
-
業界に詳しい知人と話していたこと。 テレビCMなどでバンバンと流れている、さるグループ・系列の葬儀会社の実情がとてもひどいという話が流れてくる。 具体的にはかけないが、内容がひどい、高額請求がひどい、うたい文句と実情がかけはなれている・・・など枚挙にいとまがない。 一...
0 件のコメント:
コメントを投稿