2019年11月4日月曜日

恩師の若き日

 学会の発表があり、そのために「真宗学の研究史」を遡っていると、恩師・岡亮二先生について触れられている文章があった。コーヒーを飲みながら、熱く議論された先生方。

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 私が助手時代の思い出は多いが、いまは同じ研究室に籍をおく、浅野、岡、浅井三氏との出会いの思い出を記しておこう。昭和三十三年の秋のころ、真宗学研究室は親鸞聖人の七百回遠忌法要を記念して、『親鸞聖人用語索引』の作成を計画した。(中略)また、私の助手時代に副手を勤めてもらった人々の思い出の中に、当時まだ大学院生であった岡亮二氏の若き姿がある。新刊の図書の購入や研究室書庫の調査整理など、ずいぶんとお世話になったものである。しかしながら、私はまた岡氏らにきわめてしばしばコーヒーを強要された。七条大宮の喫茶店の片隅のボックスにたむろして、真宗学にかかわるさまざまな問題を、時をたつのも忘れて熱っぽく議論したことである。それは今でも懐かしく昨日のことのようによみがえってくる。そしてまた浅井成海氏との邂逅もこの助手時代のことであったろうか。

(信楽峻麿「『索引』編纂のスタート」昭和48年真宗学別冊附録『真宗学会の歩み』より)



ふっと、当時の様子が偲ばれた。
かくありたしとおもえども、年を重ねるごとに遠くなるような師の背中を感じる。

この今日のような天気の中、コーヒーを飲んでおられたのだろうか。


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