2010年10月14日木曜日

鷲田清一・内田樹・釈徹宗・平松邦夫『おせっかい教育論』

鷲田清一・内田樹・釈徹宗・平松邦夫『おせっかい教育論』

うちの奥さんが「本屋で見たよ」と話をしていた数日後、本屋で見かけて、ついつい買ってしまった本。
第一印象は、やっぱり「すごい(魅力的な)メンバーだなぁ」と。

むずかしくないし、いろいろと考えさせられるので、だれにでも、オススメできる一冊。

そういえば、先日も相愛大学で「人文学の挑戦」という魅力的なシンポジウムがあった。
事前申し込みが必要で、600人定員で3倍ほどの申し込みがあったとかで、まぁ結局いけなかった訳ですが、内田先生・釈先生あたりが繰り広げる主張が、それだけの人に魅力的に受け止められているって事なんでしょうねぇ。
実際、ここに買っている人がいるし…。

内容はといえば、
大阪に立ち上がった「ナカノシマ大学」のキック・オフセミナーという名のシンポジウムと、
後日行われた第二弾の座談会が中心。そして、それを挟む形で、四氏が文章を執筆しているというもの。

市民・地域が学びの場を設けることの意味から始まり、学ぶとなにか、「教育」とはなにか、幅広いテーマで、あれこれ話されている内容。

変に絶対的(だと思うような)な尺度を持ったり、あるいは人との関わりを人為的にコントロールしていくことこそが、教育の場面においては問題ではないかとも考えさせられる。
そういえば、「変わったやつだなぁ」といわれることが、結構うれしくて、自分もそれでいいとおもっていたのに、いつからかまじめな、安定的な人間になることを志向しているなぁとも自分を省みる。

座談会の最後、内田先生の言葉
「人間がどうやったらその生きる知恵と力を高めてゆくのか、という方法についてははっきりしたマニュアルや、ガイドラインがあるわけじゃない。ひとりひとりの経験値と直感に頼るしかない。だからこうやっておじさんたちが集まって、ああでもないこうでもないとがやがややって、さっぱり結論がでませんでした、というのがわりと健全なんじゃないかと思いますけどね。」




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