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「新書を一冊買おうか」と思っただけなのに…

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   昨日(5月26日)の事。 「リハビリしなきゃ」と思ったこと もあって、また時間ができたこともあって、久しぶりに、本当に久しぶりに、大型の書店に入った。  茶屋町の「MARUZEN & ジュンク堂書店 梅田店」だ。立ち寄る前には、お昼ごはん前に立ち寄って、人文の本棚をざっと眺めて、新書でも一冊買って読もうかと思っていたのだが、なんだかんだと、本棚をうろうろとして、1時間ほど滞在してしまった。  「新書を一つ」と思っていたが、写真の本たちを手に取ってレジに向かってしまった。  「多分、ここで手にしておかないと、もう買わないし、読もうとも思わないはずだ。 (でも多分これらは読まなきゃいけないはずだ。実際に読めるかどうかは別にして、読まなきゃいけないはずだ、はずだ、はずだ、……) 」という言い訳を内心に持ちながら。 ・ 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は、ジャケ買いというか、タイトル買いというか。読んでいると面白かった。タイトルから想像するような「読めない心理」とか「行動」が問題になるのではなく、もっと大きな日本近代の「労働史」と「読書史」とでもいうような、社会状況や観念の変遷を扱ったものだった。 モチベーションが高くて、今の時点で半分くらい読んでいる。(またレビュー書きたいと思う)  『ジュリスト』と、『終活と法』は、法律関係の書棚で手に取った。法曹関係者向けの雑誌だろうと思う。宗教法人法の解説書とかってあるのかな、ってのぞいてみたが、数ある法律書がある中で、1冊もそれらしいものは見つからなかった。それだけニッチな業界の法律ということなのか、扱わない・扱われることがないということか。しかし、それもまた問題や課題として扱われるようになったときに「実情」をちゃんと反映できる声や人が集まっていないということにならないか、とも心配に思う。  法律関係の棚で、かかわりのありそうなものがこの2冊だった。  カルト・霊感商法の問題は、昨今の状況から一読しておこうと思ったもの。  もう一つの就活にかんしては、知人の弁護士さんを通じて関連する相談やお参りをさせていただくこともあり、そっち業界(つまり法曹関係の就活界隈)について、一度目にしておいてもいいかな、ということで手が伸びた。     結局思ったことは、ちゃんと本屋さんに足を運ばないとだめだな、ということ...

「少しだけ、無理をして生きる。」

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 城山三郎『少しだけ、無理をして生きる』(新潮文庫、平成24年)に、城山三郎氏が、小説で、新人賞を受賞したあと、選考委員だった伊藤整氏から忠告としてもらった言葉が紹介されていた。   伊藤整さんも、「新人賞の選考会では、一橋のあなたに何もしてやれなかったけれども、一つだけ忠告をするよ」と言ってくれました。  「あなたはこれから先、プロの作家としてやっていくのだから、いつも自分を少しだけ無理な状態の中に置くようにしなさい」  これも大岡さんの言葉同様、私にとって実にありがたいアドバイスになりました。〈少しだけ無理〉というのがいいのです。ごく自然にアイディアやインスピレーションが湧いたから小説を書く―これは無理していませんね。自然のままの状態です。小説や詩はインスピレーションが湧いてこなければ書けないだろうと思うのですが、夏目漱石の『文学論』を読みますと、作家にとってのインスピレーションというのは人工的インスピレーションだ、とある。つまり、ぼんやり待っていたら何かがパッとひらめいた、じゃなくて、インスピレーションは自分で作り出すものだ。だから、インスピレーションを生み出すようい絶えず努力しなくてはならない。自然な状態で待っていてはダメなんです。負荷をかけるというか、無理をしなくてはいけない。けれども、それが大変な無理だったら続きませんね。作品がダメになってしまう、あるいは体を壊してしまう。 (84-85頁)  ほんとに、そのとおりだ。  ここしばらく、ずっと本を読むのもままならない。知的活動において、インスピレーションはおろか、インプットすらちゃんと行えていない。リハビリをしよう。

「宗教的な救い」とはなにか?

・先週は宮崎先生と対談でした  先週の土曜日 4月13日の午後は、相愛大学の企画で、宮崎哲弥先生の講義にゲストスピーカー・対談相手として、登壇させていただく機会を得ました。  以前このブログでもご案内していたこちらです。  【登壇情報】宮崎哲弥先生と対談します。 https://ryogo1977.blogspot.com/2024/04/blog-post_4.html  こちらの講義は、相愛大学の講義として学生の単位となりつつ、また一般にも有料で公開されているものとのことでした。 宮崎先生の講義を受けに来られた一般の方の他に、相愛大学の学生さん、関係者・先生方が出席されていました。私のブログの投稿で、興味を持ってくださった友人・私の講座の受講生の方も何名かお越しくださっていました。(ありがとうございました) ・講座、対談の内容は…  宮崎先生の仏教理解や講義スタイルの独自性に、いろいろと考えさせられるところもありました。 しかしながら、登壇させていただいた後半部分は、宗教と社会の関係性から、宗教者の社会活動というような部分に話題が広がっていきました。  お寺の活動、臨床宗教師や災害支援、ビハーラ活動、貧困支援など。チャプレンの活動から、軍隊へのコミットや、教誨活動等についても話題は及びました。  いろいろと多岐にわたりましたが、聞かれたことにこたえつつ、話題を広げていくという時間で、大変楽しく過ごさせてもらいました。(受講された学生さんたちの感想も、なかなか良かったようで、うれしく頂戴しました) ・教誨活動にふれて  話題が「教誨活動」に及んだとき、「宗教的な救い」とはなにかということに触れる場面がありました。 宮崎先生の講義でも「救い」ということに注目されている発言があったので、そこに触れていく必要を感じたからです。  この「教誨活動」とは、教誨師という、刑務所などで活動する宗教者の活動のことで、浄土真宗の僧侶も多くこの活動にかかっています。先年、大杉連さん主演で「教誨師」という映画も公開されました。  Wikipediaのリンクを参考に置いておきます。 Wikipedia「教誨」  教誨師の活動は、刑務所に足を運び、受刑者に宗教的かかわりをすることをその勤めとしています。一番シリアスな場面では、「死刑」になる直前に、その受刑者の要望によっては面会し、...

西正寺でバスツアーを実施します

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西正寺で、来月5月にバスツアーを企画しています。 昨年、本願寺の慶讃法要に参拝する京都へのバスツアーを開催したところ大変好評でして、それならと今年も開催することにしました。 詳細は、下記のリンクからご覧ください。 西正寺バスツアー 播磨の仏教寺院をめぐる  http://saishoji.net/archives/1534 門徒さん対象のツアーで、普段からお寺を支えてくださっている還元ということもあって、大変お安く設定しています。(なんと 5000円) 御門徒でない方は、2000円を上乗せした額をお支払いいただく形になりますが、関心を持っていただければ、参加の申し込みをしていただくことは可能です。(それでも、比較的 割安なはずです) 行先は、加古川市、小野市内のお寺を回ります。 先日、4月3日に、下見をしてきまして、大体の所用時間と、行程のめどが立ちましたので、下記のようなスケジュールで考えています。 集合 朝 7:50 JR塚口駅前 午前 ・加古川市 鶴林寺、敬信寺を参拝・見学し、昼食 午後 ・道の駅みきに立ち寄り、小野市 浄土寺を参拝・見学し、宝塚北SAに立ち寄り帰着。 その後、希望者は懇親会場へ(別途 会費を設定) 鶴林寺( https://www.kakurinji.or.jp/ ) :589年(崇峻天皇2年)創建とも伝わる、聖徳太子ゆかりのお寺。天台宗のお寺。多くの国宝・重要文化財をはじめとする文化財がある。(国宝2件、重要文化財18件、県指定文化財12件、市指定文化財24件) 教信寺: 親鸞聖人が尊敬された「加古の教信沙弥」ゆかりのお寺。  教信沙弥については、ひとまずwikiペディアの情報から → Wikipedia「教信」 浄土寺( https://ono-navi.jp/spot/463/ ) :鎌倉時代の重源建立の寺院。快慶作の5.3mの国宝・弥陀三尊像が圧巻。これを皆さんと一緒に見たくて、今回のツアーを企画したとも言えます。個人的目玉。ぜひぜひ。 (加古川 鶴林寺の大門)

【登壇情報】宮崎哲弥先生と対談します。

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非常勤講師としてお世話になっている相愛大学で、以下の講演会があります。 第一回のゲストスピーカーとして、登壇させていただくことになりました。 (添え物なので、ちょろっとです。) ご期待にそえるかどうかわかりませんが、 お寺での活動や、宮崎先生がお話しされたことなどから、対談をさせていただくようなこととうかがっています。 ご期待に沿えるか、役割を果たせるかというドキドキも含めて、ご関心もっていただけましたら、どうぞよろしくおねがいします。 https://www.soai.ac.jp/information/event/2024/03/miyazaki-01.html 2024年度相愛大学人文学部公開授業「仏教文化講読1」 宮崎哲弥客員教授による「あなた」のための仏教思想 講師:宮崎哲弥客員教授+ゲストスピーカー 日時:年間11回 各日14時00分~16時00分(開場受付開始:13時50分) [第1回]4月13日(土) 今、仏教を学ぶ [第2回]5月18日(土) 誤解されている仏教の教え [第3回]6月15日(土) ブッダの教え「縁起」 [第4回]7月13日(土) ブッダの教え「無常」「無我」「苦」 受講料:2,000円/本学ウェブサイトにてお申込後、コンビニ決済にてお支払い 場所:相愛大学本町学舎 (OsakaMetro御堂筋線「本町」駅下車C階段4号出口より徒歩約5分) お問い合わせ先:相愛大学人文学部人文学科合同研究室 TEL:06-6612-6247 (平日9時00分~17時00分対応) E-Mail:jinbungakubu@soai.ac.jp

新年度の私

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 4月になりました。お寺も別段新しいことはしていませんが、新年度になり気持ち新たにまた日々を過ごしていきたいと思います。  今年度、自分自身の立場(お仕事/有償・無償に限らず)を振り返ってみたときに、以下の事をさせていただきます。基本的に、昨年度と変わりません。バタバタといろいろと雑になってしまっていることを反省し、できるだけ丁寧にいろんなことに取り組んでいきたいと思います。  西正寺  ・西正寺住職   ・西正寺寄席実行委員会 代表  尼崎市関係  ・尼崎市教育委員  ・尼崎市 地域活動サポーター  ・尼崎みんなのサマーセミナー 実行委員 出講関係(非常勤講師)  ・龍谷大学大学院 実践真宗学研究科 「宗教実践特殊研究」           文学部真宗学科 「伝道学特殊講義」  ・相愛大学 人文学科 「仏教思想と現代」(必修科目)  ・園田学園女子大学 「つながりプロジェクト」  ・浄土真宗本願寺派布教使課程(伝道院) 専任講師  ・NHK文化センター 梅田教室 「親鸞聖人のことばと思想」(仮) NPO関係  ・認定NPO法人 アーユス仏教国際協力ネットワーク(理事)  

お布施・寄付の相場 ってどれくらいですか?(その2)

その1 の続きです 〈その1はこちら〉 https://ryogo1977.blogspot.com/2024/03/blog-post_19.html ◎「無理なく、後悔なく…」1%くらいでどうだろうか   「その1」では、お布施は定額ではないのだ、ご寄付なのだということを書いたが、実際にどれほどしたらいいのか?という問いには、ちゃんと答えられていない思いが残っている。  質問いただいた時にも、いつもはぐらかしてしまったような感覚が残っているのも実際だ。  感覚的なところで「無理なく、(出しすぎたとか、逆に少なすぎたとか)後悔が残らないくらい」みたいなことを言ったりする。実際それが適当なあたりなんだろうと思っている。しかし、この回答は具体性に欠ける回答であるというのも事実だ。  ということで、すこし、具体的な数字に踏み込んでみたいと思う。 今まで、口頭でこんな言い方をしたことはないのだが、正直にいうと、代替「1%」という率を基準に考えてもいいのではないかと思っている。 ◎10%の寄付は高額  収入の1割を寄付するという、話もしばしば聞こえるが、1割というのは結構な額になる。 1割寄付をする、それを継続するというのは、相当な覚悟や決意が必要なものだろうと思う。 それはかなりの「寄付」熟練者のレベルといっていいのではないかと思う。  (10%を超える寄付を求める宗教団体は危ないという話も聞いたことがあるような記憶がある。ただ、今回ネットで検索しても、その裏付けを見つけることができなかった。どこで見たのだろうか? 気のせいだったか。しかし、感覚的にはわかる気がする) ◎1%はおそらく適当な水準  1%という数字は、経団連などが提唱して始まったといわれる、1%クラブのことを知って、ヒントを得たものだ。でも、無理なく、後悔もなく、考えてみると実際の水準とも合致しているような気がしている。    例えば、お寺のお参りに合わせると、月参りということであれば、毎月のことなので月収の1%が基準になる。  月収20万円ならば、2千円、30万円ならば3千円、50万あれば5千円、100万円あれば1万円ということになる。月収が15万円ならば、1500円だ。    月参りで1万円というのは、ほとんどないがおそらく、月収が100万円であるというのと稀有さは同レベルではないかとおもってい...

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