真宗学研究学会(9月8日・9日)のこと

  9月8日午後~9日の午前は、「真宗学研究学会」(@京都女子大学)という会があり、そちらに参加。京都宿泊で、9日の夜に帰宅した。


 真宗学研究学会は、龍谷大学真宗学科にゆかりがあり、浄土真宗本願寺派関係の大学教員を会員としている、内々の研究会。助手として在籍していた2017年度以来、再び入会(参加?)という形になった。 

 今回は、京都女子大学を会場に開催された。
9月8日午後(記念講演、総会等)翌・9日午前(研究発表等)といったスケジュール。

 記念講演は、坂口満宏(京都女子大学付属小学校校長、元・京都女子大学教授)「京都女子高等専門学校で学んだハワイの日系人」。

 京都女子大学の前身でもある京都女子大学高等専門学校には、戦前、多くの日系ハワイ移民の子女が留学しに来ていたことを取り上げて、そこでの教育のこと、また京女設立者でもある甲斐和里子(かい・わりこ)氏とその親族―とくにハワイ開教総長であった今村恵猛(いまむら・えみょう)氏とその妻で甲斐和里子氏のめいにあたる今村清子(いまむら・きよこ)氏、その子や孫にあたる方たちと京都女子大学とのかかわりをご教示いただいた。

 意外なほど、継続した関わりを、京都女子大学(と学園がある今熊野周辺)と清子氏家族のかかわりが大変興味深かった。
 また、戦前にハワイから来た日系人女子学生たちのアイデンティティ・クライシスの問題にもふれられていた点に質問をさせていただき、そこにあった時代的問題点もご教示いただいた。


(帰りに撮った京都女子大学にいたる女坂)


 懇親会では、久しぶりにお目にかかる関係大学(龍大のほか、ホスト校をお引き受けくださった京都女子大学、それから相愛大学の先生方が来られていた)と交流の時間。
こういった場所での、意見交換や情報交換もとても貴重なもの。


 その日は、京都泊り。 

 翌9日の午前は、研究発表の部として
 ・内手弘太先生(龍谷大学)の「戦中・戦後の真宗教学―普賢大円を通して」

 ・嵩満也先生(龍谷大学)「親鸞思想とイスラーム神秘思想の対比の可能性」

という2つの発表(それぞれ予定時間としては、60分発表、15分質疑)をうかがう。

先日、佛教大学の大谷栄一先生の講義を聞かせていただく機会―NPO法人アーユス仏教国際協力ネットワークの企画で、「戦後80年」の節目に、仏教教団と平和活動について考える機会―をいただいたが、浄土真宗という教団も、真宗学という学問に携わる組織としても、「戦後教学」の反省を踏まえて、今の時代、一定アクティブにできること、なすべきことがもうすこしあるのではないか?という思いがないわけではない。

リソース的な課題や、諸事情もあって十全ではないにしても、議論は尽くしていかないといけないのではないかと思うヒトコマもあった。

(朝の移動で通った、鴨川の様子)


コメント

このブログの人気の投稿

GASAKI BASE が往生(閉店)するのでお葬式をしたというハナシ。

大学に就職して1か月

【告知】 伝道院で報恩講が行われます

広告A