『『仏説観無量寿経』講究』 福島光哉
2004年度東本願寺の安居講本。
北海道の学会に行ったときに、とある高名な先生に「今年は安居で福島先生が『観経疏』の講義をしている」と教えていただき、東本願寺にて購入。
本日(9/2)郵送されてくる。
福島氏は『宋代天台浄土教思想の研究』という本を書かれていて、知礼や元照の思想について詳しい。
本書の中でも、中国における観無量寿経の受容、注釈態度の自体的変遷に注目している。
とりあえずは、今から読んでみる。
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9月13日月曜日 読み終わる。
本書は大きく、二章からなる。第一章「隋唐時代の『観経』解釈」では、『浄影疏』、『嘉祥疏』、『天台疏』善導・『四帖疏』の四つの注釈書を中心に講じられる。
いわゆる聖道諸師と、善導『四帖疏』との比較、善導の思想的特徴を浮き彫りにする形式をとっている。
第二章「趙宋時代の『観経』理解」では、知礼、遵式、元照の観経理解を中心に講じられる。
読んだ感想としては、概説的に述べられていて、博士論文の『宋代天台浄土教の研究』を読んだあとでは、少し物足りなく思う。(安居の講本だからそれはしかたないか)
けれども、『観経』理解の概説書としては、長い歴史的な展開を眺めた上で述べられている、数少ない一冊。
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