・梵鐘(昭和二十二年十月、鋳物師 高松藤塚町 多田文之助)
門を入ると、すぐに目に入る所に鐘楼がある。
しっかりとした梵鐘。またじっくり見ると、とても丁寧に作り込まれている印象を受ける。池の間には一区から四区まで、陰刻で寄進者名が彫り込まれている。丁寧に文字がきざまれていて、その人の多さとともに、鐘に込められた想いが現れているようだ。(四区と一区の間の縦帯にも寄進者名がある)
印象深いのは、「乳の間と池の間」の間、また「池の間と草の間」の間に、渦巻き模様の装飾があること。繊細な線で、これもまた丁寧に作り込まれた印象を醸し出しているようにおもう。
草の間には、「龍」。これも莊嚴な印象。
【記録】
竜頭:獣頭 (撞き座と平行)
乳:宝珠 108(25×4、+8)
池の間:1~4区に寄進者名多数
4区末尾に、年記・鋳物師
陽鋳:
昭和二十二年十月
鋳造
鋳物師 高松藤塚町
多田文之助
縦帯: 4-1区 陰刻:寄進者名
1-2区 陽鋳:「南无阿弥陀佛(蓮台)」
2-3区 陰刻: 慈光普照 無量佛土
正覚大音 響流十方
3-4区 陽鋳: 雲州平田
無量山 妙壽寺 什寶(蓮台)
0 件のコメント:
コメントを投稿