「手に入らない中で生きる」スキル


この「山中伸弥教授と羽生善治棋士との対談」を読んでふとおもったこと。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50589

AIや、IPS細胞。
第一人者でさえ驚くほどのスピードで、技術が進んでいる。
不可能がどんどん可能になる。治らなかった病気が治るようになる。

万能に近づき、望ものがどんどんと人間の手の中に入ってくるようになるのだろう。
人類がそっちへむかって、どんどんとスピードをあげて進んでいるように錯覚さえ覚える。

しかしその分、不可能なことの、叶えられないことの、そしてそちら側にいることの苦悩が大きくなるのではないか。

「いかにそれを手に入れるのか」、「いかにそれを達成するのか」というスキルに関心がないわけではない。
しかし、それと同等以上に、
「いかに”手に入らないものがある”という中で生きていくか」、「いかに”受け入れがたい状態である”中で生きていくか」というスキルアップも必要ではないかと思う。

そして、それは、他者から押し付けられるものではなく、自己自身が問い、作業するなかでしかえられないのかもしれない。それが「行」としての営みなのかもしれない。


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