・講義の概要について
今日(すでに昨日、10/31(火))は担当している講義への出講。2つあって、そのうちの一つは、
龍谷大学文学部真宗学科の「伝道学特殊講義」。
真宗学における「伝道学」といえば、多くのアプローチは「宗教者による伝道はいかにあるべきか」というような、伝道の主体の思想や、実践を問題とするものが大半であっただろうと理解している。
この講義では、視点を変えて、伝道の客体・対象である「社会」に目を向けて、社会の中での宗教の位置づけや、相互的な関係、あるいは社会課題そのものをテーマとして扱うことを主軸にしている。その中で、そのような社会の中に生きる主体として、自ずから何か立ち上がってくるものがあるのだろうと考えている。
付言しておくと、主に中央仏教学院で担当していた「社会伝道論」(現代社会における社会課題・問題を扱うという講義)での経験を踏まえて行っているものでもある。
中央仏教学院でも、この講義でも、テキストとして大谷栄一 川又俊則 猪瀬優理編『基礎ゼミ 宗教学』(世界思想社、2017年)を使用している。
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・これまでやってきたこと
今日(10月31日)は、8回目。ちょうど折り返しくらいに差し掛かった。
これまで、宗教、宗教施設等についての基礎知識や、現代社会と宗教の関係として、「世俗主義/世俗化」などを講義した。それに続いて、ここ2回はちょっと工夫して、お芝居のワークショップを行った。
儀礼について、近しい関係で考え方が違うというシチュエーションを演じてもらったり、宗教ツーリズム的な視点から、経済や地域社会と宗教施設の関係等について、多様な主体(僧侶、地域住民、お店屋さん、旅人)が、それぞれの本音を持ちつつ、お寺の在り方に語るなどというものだ。
これも、中央仏教学院の講義で、僧侶である学生さんたちに行ってもらっていたものを移植したものだ。あちらは、中学・高校のような固定のクラスという関係性で行っているもので、大学のこの講義のみの関係性で顔を合わせる学生さんたちではどうなることかと心配していたが、やってみると、意外と面白がってくれて、いい雰囲気だったので、これはATTFもしておかなければというのが今回の背景。
(その2へ続く)
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