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先日、あるフィールドワークに同行して、稲荷大社へいった。 大学時代にランニングコースでもあった稲荷山を昼から夕方にかけて、ぐるっと一周、登り下り。 フィールドワークは楽しい。 理論ではなく、信仰の現実、混沌の実際を目にする。 「こんなものあるのだ」という、驚きもある。 その中での会話。 日本人のいう「神」と、一神教の「神」って、はやり違いますよね。 日本の「神」を、Godと翻訳するのは、適当ではないんではないか?ということ。 そんなことを思い出して、ネットで検索してみると 日本の神様をgodと翻訳することへの抵抗や問題を記したページもあって・・ http://www.izumo-murasakino.jp/yomimono-024.html http://park10.wakwak.com/~ebible/bsrch/engbib/god.html 実際のフィールドをうろうろしていると、 そういうことも実感をもって把握したり、考えたりすることもできる。

余白

 いまの職場は、非常に効率がいい。  ただ、効率がいいだけでなく、要点をまとめて伝えるということに、つねに相手への配慮が働いているようで、スムーズにかつ心地良く仕事が回っていることが多い。  そんななかで、ときどき、自分が「浮いてしまった」と思ってしまう場面もある。  ついつい、いらぬことをしてしまうのだ。  コミュニケーションは、「必要な部分」だけではなく、「不必要な部分」のやりとりに、人間らしさや個性をやりとりできるのだという思いもあって、ついつい余計なことを「よかれ」とおもってしてしまう性のせい。  逆に、効率よく、必要なことだけをやりとりすることの中にある「配慮」があるから、スムーズにかつ心地よくすすむというのは、考えてみると、仕事をする上では、そちらの方が当然のこと。  多忙な忙しいビジネスシーンでは、むしろそちらが当然のこと。  とはいえ、相手がもたらす「余白」を余分なものとも思わない心は忘れないようにしておきたいもの。    

井上理津子『葬送の仕事師たち』(新潮社、2015年4月)

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井上理津子『葬送の仕事師たち』(新潮社、2015年)  本屋で見かけたことをきっかけに、軽く読んでおこうと買った本。  取材を元に書かれたルポ。ただ、やや「外」からの視点で書かれた印象。  書かれたモチベーションとしては、葬儀の要不や意義についての議論の中で、 「だが私は、ちょっと待ってよ、と思った。議論以前に、葬送の仕事をする人たちが、どのような思いで、どのような働きをしているのか。私たちは知らなさすぎやしないか、と。」(あとがき、249頁) と感じたところにあるのだろうと思われる。  6章構成の中で、「葬儀の専門学校」に通い学ぶ学生たち、葬儀社、納棺・湯灌の業務に携わる人たち、エンバーマー、火葬場の職員さんたち、等に取材し、それらの声と思いが集められている。いずれも、真摯に遺体や遺族に向き合い、使命感や意義をちゃんと見いだしてその仕事に携わっている姿が描かれている。  熱い思いをもって、葬送業界に関わっている人は多様だ。身近な葬儀で感動を覚えた人、人生の変遷の中で関わった人。それぞれの人生、生活の背景と共にその業務や志か語られている。  葬儀というものが、どんな人に担われているのか、どんな思いで仕事が為されていたのかを、想像を及ぼすにはいい一冊。    個人的には、評価についてはペンディングしておきたい印象。  本書の表現の方法は、取材対象が直接立ち上がってくるのではなく、著者の「取材現場」に、読者が直接居合わせている印象。取材対象が語る言葉や、行為に対して、著者の思いやリアクションも含めて描写される。そのためか、取材対象の方の言葉が集められているのだけれど、ところどころに著者のフィルターがかかっているようにも感じる。そういう意味では、どこかしら、著者のこうあって欲しい、こういう人たちであって欲しいという期待も感じられなくもないのかも・・・。   追記:  アマゾンのレビューは今日(2015/08/16)現在、のきなみ高評価だった。

2015/08/11 テンプレート変更

ずっといじってなかったので、久しぶりにテンプレートを変更してみました。

十字架のある教室(8/8-8/9 みんなのサマーセミナー)

みんなのサマーセミナーの会場は、 尼崎市が誇るカトリックの女子校・百合学院( http://yuri-gakuin.ac.jp/ ) サマーセミナーのウリの一つは、「女子校に入れること」。 スタッフさんたちの「女子校には入れますよ!」推しと、そこにかなりの熱があったことも感じました。笑 会場の様子は、サマーセミナーのフェイスブックでも確認できるのですが、そこでふと目についたのが、教室や至る所に「十字架」(十)があること! 講座のなかには、  神社の宮司さんや、お寺の住職がする講義もあるのですが、その人たちも十字架の下で、その教えについて語るという、レアな姿が!  ・十字架の下で仏教を語る僧侶!   https://www.facebook.com/amasemi/photos/pcb.747817985340839/747817778674193/?type=1&theater  とか ・十字架の下で神道を語る宮司! https://www.facebook.com/amasemi/photos/pcb.747382335384404/747382282051076/?type=1&theater とか。 教室だけでなく、体育館にも! https://www.facebook.com/amasemi/photos/a.668641296591842.1073741830.658223770966928/747287885393849/?type=1&theater この十字架があることについて、人それぞれ意見は違うだろうけれど、 個人的には「いいなぁ」と思ってしまったわけです。  宗教的なシンボリックなものを前にして、学校生活を送る。  他の学校と変わらない授業をしていても、その象徴するものがあるだけで、それらの営みを全部宗教的な情操が包んでいる空間が出来ているように思えるのです。    もちろん、僕の母校である平安高校や、龍谷大学、あるいはその他の仏教系の大学にも礼拝施設があって、宗教的な空間が設置されてはいるのだけれど、これほどまでに至る所に、宗教的な象徴が配置されているところがどれだけあるだろうか。  この全体的にどこにいっても「十字架がある」という、宗教的象徴が満...

8/8-8/9 みんなのサマーセミナー

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先日、尼崎では「みんなのサマーセミナー」という行事が開催されました。 http://samasemi.jimdo.com/ 僕も予定があえば、必ず参加させて頂いている「あまがさき・ソーシャルドリンクス https://www.facebook.com/amagasakisd 」が、愛知で行われているサマーセミナーのお話をうかがい、それが元で実際に現地に見学にいき、尼崎でも出来たらいいねと盛り上がり、実際にやってしまったという勢い満載のイベント。  先日のソーシャルドリンクスvol.l23( http://kokucheese.com/event/index/305419/ )で、お話を伺って、その動きを知りました。スタッフ・関係者の楽しそうなこと、みんないきいきとされていて、それだけでいいイベントだなぁと直感しました。  スタッフだけが盛り上がるのではなく、話を聞いた人もぜひ参加した見たいと思う巻き込まれたい感のあるイベントで、クラウドファンディング・FAAVO https://faavo.jp/hyogo/project/600 では、当初目標の2倍の額を達成! (ソーシャルドリンクスで、お知り合いになった方もたくさん関わっていらっしゃるのと、なにより楽しそうな、応援したいイベントなので、些少ですが、私もご協力させてもらいました)  当日までの動き・当日の様子も、フェイスブックで見ることができます。     https://www.facebook.com/amasemi  残念なことに、8月8日(土)は、お寺の仕事と、月一回のNHK文化センターの出講が重なり、足を運ぶことが出来ませんでしたが、2日目の9日(日)は、 朝の朝礼と午後の授業になんとか参加できた次第。 9日(日) 8:40 会場(百合学院)に行く。 受付で、ファンドレイジングの御礼のTシャツと、バッジをもらう。 このバッジを付けていると(支援したので)、会場内から「ありがとう!」と声を掛けてもらえるというシステム。笑  開会前の様子を見ながら、顔見知りとご挨拶、お話。 朝、こうやってみんなで集まるのっていうのもいいなぁと思う。 9:00開会式 朝の開始はラジ...

中山順司『お父さんがキモい理由を説明するね―父と娘がガチでトークしました 』(Linda BOOKS!、2014年)

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中山順司『お父さんがキモい理由を説明するね―父と娘がガチでトークしました 』(Linda BOOKS!、2014年) 2015/08/10(月) ふらっと入ったJR尼崎の駅ナカの本屋で見かける。 ぱらぱらとめくって、雰囲気と内容から購入を決定。 ほぼジャケ買い。 もともとはwebの連載から展開した書籍。 父と娘の週末トーク ▼ http://www.itmedia.co.jp/keywords/holiday_talk.html 100万プレビュー以上を記録した有名なコンテンツだったそうだけど、本を見るまで知らなかった。 一気に読了。内容は、とても良かった。いろいろと考えた。 サブカル系としては、個人的には、 『中の人 ネット界のトップスター26人の素顔<中の人 ネット界のトップスター26人の素顔>』<中の人 ネット界のトップスター26人の素顔> 以来、胸を張っていろんな人に勧めたい。  表紙・タイトルはポップだけれど内容は、「父と娘がガチでトークしました」という表紙に書かれている言葉に嘘はない。父と娘のガチトーク。  恋愛について、「父がキモい」ことについて、「人生」について、死について、いじめについて、ディープなテーマが親子でしっかりと、本当にしっかりと語り合われています。  読み終えて、あらためてすごいなぁと感じたのが、タイトル『お父さんがキモい理由を説明するね』の妙。  お父さんがなぜ「キモい」のかがしっかりと語られて、お父さんが撃沈するわけだけれど、一貫して流れているのは、ちゃんと成立している親子の「対話」。  父は、自分の経験や知識を語ると同時に、娘に対して投げかけを行い、またなにより娘の考えや思いを受け取って驚きを得ている。娘は、自分の思いや感情をちゃんと言葉にして、13歳の世界と考えを提示して、全力で語っている。  「お父さんがキモイ理由を説明する」というタイトルに象徴されるように、娘の方がその世界を開陳して、父親に衝撃を与えるという構図は、父親にとっての不可解きわまりなく、受け入れがたい感情が、まさに13歳の中学生の娘のあり方そのものであって、それと向き合ったことで、はじめて「対話」(はもちろんのこと、そ...

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