2018年4月14日土曜日

NHK文化センター出講(歎異抄9条)「よろこぶべきことをよろこばぬにて」

2018/04/14(土)
 午前に、法務(月参りと法事)、午後からは、月一のNHK文化センターへの出講。

 4月は新年度。
 NHK文化センターは、2009年から担当させていただいているので、10年目になろうかというところ。前任の先生が20数年続けられたというところを引き継いで、規模を縮小しながらも、細々と継続できている。これも、受講者のみなさんの気の長い、寛大なお付き合いのおかげ。ありがとうございます。
 20年は無理と思っていたけれど、とりあえず半分。もう半分なのか、まだ半分なのか。

 新年度でも、内容は前期からの継続で、歎異抄の9条から。
 親鸞聖人と唯円の対話が印象的な一段。
 念仏しても喜べない、浄土に往生したいとも思えない、と悩み尋ねる唯円房とそれに対する親鸞聖人の対話。
 ここで出てくる「よろこぶべきことをよろこばぬにて・・・」という、本来の正しい、あるべきようだとされていることから、どうしても外れてしまっている自己の気づき、立ち上がりというのが、僕にとっては、真宗を理解し、考える上でも、また自分が味わう上でも肝要になっているポイントの一つだと思っている。

 受講者のみなさんにも、なんらかの思いがおこっていたようで、その点はすこしうれしい。

 とはいえ、まだ、「むずかしいなぁ」という言葉もあった。難しく難解にしているのは、講師の責任。申し訳ない思いと常に、講義をしている。

 大学院生時代に、某カルチャーセンターに出講し続けていた恩師が、
「大学で学生が分からないのは、学生の努力不足、
 カルチャーセンターやお寺で、伝わらないのは、講師の力不足」
ということばを おっしゃっていたのが、ずっと胸に残っている。

 また新年度、これからまた自分の勉強としても継続していきたい。

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