4月17日(火)
火曜日は、龍谷大学への出講日。
今年度大学で担当する講義は、3科目。
・火曜2限:「教理史特殊講義」(大宮・真宗学科)
・火曜3限:「宗教実践特殊研究」(大宮・実践真宗学研究科)
・水曜5限:「真宗学概論」(深草・法・経営・経済・国際・短大等他学部開講)
助手の3年間は、講義担当ができない立場だったため、大学での講義担当は4年ぶりのこと。最初の講義に向かう時には、少々緊張していた。先週は、尼崎での所用のため、休講にしていたので、今回が最初の講義になる。
2限目・3限目とも、受講者の自己紹介、講義についてのオリエンテーションに時間を費やす。自分が重ねた年齢や経験が、4年前とは講義にのぞむ気持ちや、受講者との関わり方に余裕や変化をもたらしているような気がした。
2限目の講義には、10名の学生の出席があったが、それぞれの自己紹介をゆっくりとしてもらった。聞いたことは、それぞれがどんなことをしているのか、どうしてこの講義を受講しようと思ったのか。同年代の学生同士であっても、それぞれが関心を向けていることが異なっていること、受講動機もそれぞれあることが知られた。
それだけのことだけれど、そういう語りを聞いているなかに、全体として講義に対する安心感や、周りに対する信頼のようなものが醸成されたような気がした。(気のせいかも知れない)。
それぞれが、ちゃんと講義という「場」に対する想いや期待を率直に、(ただの時間の調整の受講とか、単位が欲しいからきたとかということも含めて)真摯に語った中に、なんらかの思いの共有があったのかもしれない。あるいは、別のなにかの作用があったのだろうか。 少なくとも、場や講義に対して、良い感情が蓄積される時間を過ごせたような気がした。(気のせいかも知れない)
あと、受講者のなかに1名年配の男性の方がいらっしゃった。仕事をリタイアして、「終活」をするなかで仏教を学ばれ、いろいろな考えにふれるなかで、自分自身でその答えを手にしたいというような思いで、大学での学びをつづけていらっしゃるというようなことを語って下さった。
他の若い学生と一緒にそのお話を聞くなかで、自分自身が大学院のときに周りにいらっしゃった「年配の後輩」の方を何名か思い出した。その方達は、あきらかに若い学生とは異なる、強く熱いモチベーションで、まさに命を賭けるように、これまでの人生全ての問い直しをされているかのように、「必死」に勉強をされる姿を見せて下さっていた。そういう方たちと学生時代に知り合うご縁があったことは、自分にとって少なくない影響や教えをいただいたような思いがしている。
われわれ若い学生達(当時20代)は、その姿をみることで、今自分が学んでいる「仏教」なるものが、その命を支えるものであったり、あるいは人生を賭けた問いに応えうるものであることを、なんとなく教えていただいたような思いがしていた。仏教を学ぶことにしても、僧侶として生きていく上においても、その姿に教えられ、伝えられたものは少なくないと思っている。
そのようなことを思い出しながら、これからの講義に期待を馳せた。
講義は、4年前の担当していた同名の講義をベースに1年間実施する予定だが、受講生の主体性を失わないように、言葉や問いを、僕と受講者の間で行ったり来たりさせながら実施させたいなぁと思う。
3時間目の講義は、昨年まで関わった実践真宗学の院生が対象の講義。
昨年までの縁を継続したような場でもあるような気がして、これもうれしい。
2018年4月18日水曜日
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