2007年1月12日金曜日

山科本願寺・寺内町研究会『―掘る・読む・あるく―本願寺と山科二千年』

 山科本願寺・寺内町研究会『本願寺と山科二千年―掘る・読む・あるく』
 

国道などの都市開発によってなくされつつある、山科本願寺と寺内町の遺跡の保存と活用を求めて市民と研究者とによって立ち上げられた「山科本願寺・寺内町研究会」の著作。

 ・山科は奈良街道と東海道が通り、京都の入り口でもある交通の所。

 ・旧石器時代からの遺跡があり、旧石器時代から生活の舞台であった。

 ・山科本願寺のあった場所は、水田にするのに困難な条件があり、開発の遅れた場所だった。

 ・山科七郷総郷を中心にかなり自立度の高い地域だった。

 ・住民は、文書に印と花押も用いていた。

 ・真宗寺院の本堂は本来、現在のような左右対称ではなかった。

 ・山科本願寺のように、全体の形をかいた図面がある中世の遺跡(城郭)は、例外中の例外で、稀有なもの。

  

 などなど、知らないことが多く、勉強になります。

 山科本願寺は、単に真宗寺院の本山であった遺跡というだけではなく、さまざまな分野に対して貴重な史料と情報を提供するものだった。



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