「知らないことを知る」
それは、二つの意味がある。
一つは、よく知らないから学ぼうとする態度、つまりそれを「知りたい」と思って知った場合。もう一つは、まったく視野に入っていなかったことが向こうから飛び込んで来て、そのような世界があるとさえ知らなかったことを知った場合。
後者の方が感動が大きいのではないだろうか。そして、その出遇いはまったくの偶然の産物としかいいようがない。存在すら知りようのないものは、求めようがないのだから。
しかし、その出遇いには、準備がいる。感動とともに新たな世界と出会うためには、必要なものがある。それは、それまで歩んできたその人の歩みだ。思考の歩み・知識の積み重ねの歩み、人生そのものの歩み。
それらがあって、はじめてその新しい世界に踏み出すことができる。
書物との出遇いによる世界もそう、人との出遇いによるめぐりあいもそう、僕にとっては、仏法との出遇いもそう。
そして、それらは固定した不動のものではなく、常に動き、拡張しつつある。
出遇いといっても、それは「自分の世界のひろがり」ともいえるかもしれない。
2007年1月18日木曜日
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