南直哉『老師と少年』

 「この世にはしなければならないことがたくさんある。しなければならないと人が思うのは、しなくてもいいことだからだ。生きなくてもいい。だから生きなければならない。犬のように水を飲んでもかまわない。しかし水を器に入れて飲むことにする。尊さはそこにある」(100頁)



 念仏をしなくてもかまわない。仏さまをたたえなければならないと言うことはない。しかし、仏の前に手を合わせ、念仏し、なんともいえない感慨を懐く。そのことが尊いと感じるようになっている。

 そう。しなくてもよいけれども、する。「尊さはそこにある。」





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