定方晟『須弥山と極楽』を読んだ。須弥山と極楽―仏教の宇宙観
仏教の世界観がまとめられていてとても充実した内容。
最後のほうに、極楽の表現について触。
「・・・「受験地獄」や「通勤地獄」は地獄の象徴的解釈の例だが、最近新聞でみた「カネミ地獄」という名称はもはや象徴の域を越えているようである。 これと対比して仏教の極楽も、その真実性を回復してくる。極楽には花が咲き、鳥がうたい、せせらぎがあるという。われわれはこれを単純な考えとして描写した。だがわれわれはそれらを失おうとしているいま、真にそのようなところこそ極楽であることを認識しはじめているのではないだろうか」(192頁)
そうなのだ、極楽は理想郷なのだ。
あらためて理想の風景を考えてみた。
目を閉じると浮かんでくる。
僕は山があって、川の水がきれいで、食べ物がおいしくて・・・
決して生活のために自然を破壊したりするような形ではないはず。
ずいぶん今暮らしている環境と違うものだ。
そして、街がかわっていこうとしている方向とも。
でもその中で暮らしていかねばならないのだ。
2007年1月8日月曜日
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